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フェーズ1-A

法人化の検討

法人化(法人成り)は、これまで個人事業主として活動してきた方が、会社を設立して事業を法人格に切り替えることをいいます。「いつ法人化すべきか」「本当に自分にメリットがあるのか」。節税効果だけでなく、社会保険の加入義務や事務負担の増加など、判断材料は一つではありません。多角的な視点での検討が欠かせません。

1. 法人化とは

法人化とは、個人事業として営んできた事業を、株式会社や合同会社などの法人格に移して運営することを指します。「法人成り」と呼ばれることもあります。
判断のポイントは、節税効果だけではありません。社会保険の加入義務、事務負担の増加、対外的な信用力、資金調達の選択肢。これらのバランスをどう取るかが、法人化のタイミングを見極める鍵になります。

2. 法人と個人事業主の違い

判断の前提として、法人と個人事業主を7つの観点で比較します。

設立手続き

個人事業主

簡単

開業届を税務署に提出するだけで完了

法人

複雑

定款の作成・認証、設立登記が必要で、手続きの煩雑さは個人事業の比ではない

設立コスト

個人事業主

ゼロ

設立費用ゼロ。必要なのは事業資金のみ

法人

高い

資本金とは別に、合同会社で約6万円から、株式会社で約18万円からの登記費用が発生

会計・税務申告

個人事業主

自身で可能

簿記の基礎知識があれば、会計ソフトで確定申告まで自力で可能

法人

自身で不可

法人税の申告は煩雑で専門知識が必要。税理士への依頼が一般的

節税

個人事業主

選択肢少ない

経費計上の幅が限られ、節税の選択肢は少ない

法人

選択肢多い

所得が一定額を超えると法人税のほうが税率は低くなる。役員報酬・退職金・各種保険など、節税スキームの選択肢が広い

社会保険

個人事業主

安い

国民年金は定額、国民健康保険は所得に上限あり

法人

高い

厚生年金・健康保険への加入が強制で、会社負担分も発生する。ただし扶養家族が多いと法人のほうが有利になることも

信用力

法人化のポイント

個人事業主

低い

大手企業や行政との取引で「法人格でないと契約できない」場面に遭遇しやすい

法人

高い

取引先・金融機関・求職者からの信用が一段上がる

資金調達

個人事業主

選択肢少ない

融資は受けられるが、出資による資金調達はできない

法人

選択肢多い

融資に加えて第三者からの出資も可能。成長戦略の選択肢が広がる

3. 法人化する理由ベスト3(FLOWのお客様調べ)

つくば・茨城エリアでスタートアップ支援を行うFLOWのお客様で多いのは、次の3つの理由です。

  1. 対外的な信用力を高めたかった(取引先からの要望を含む)
  2. 節税面で有利になると考えた
  3. 起業当初から法人形態でスタートしたかった

意外に思われる方も多いかもしれませんが、節税よりも「信用力の確保」を理由に法人化する方が圧倒的に多いというのが、現場の実感です。事業展開や採用を見据えて、最初から法人で立ち上げる方も少なくありません。

4. 法人化のメリット・デメリット

メリット

個人は所得が増えるほど税率が上がりますが、法人税率は比較的フラットです。役員報酬・退職金・各種保険など、個人では認められなかった経費も、法人では節税策として活用できます。
法人格があるだけで、取引先・金融機関・求職者の見る目が変わります。大手企業や行政との取引、優秀な人材の採用では、「法人であること」が前提になる場面が少なくありません。
法人になると、融資だけでなく出資も受けられます。自己資金や借入だけに頼らない成長戦略が組めるようになります。
法人は事業を株式や事業単位として扱えるため、売却・承継・資本提携などの「出口の選択肢」が広がります。将来の事業承継やM&Aを視野に入れている方には大きなメリットです。
お金・責任・リスクを個人から切り離せます。万が一のトラブル時も、原則として会社の範囲で責任を負う形になり、個人の生活が守られます。

デメリット

設立時の登記費用、毎年の決算・申告費用、社会保険料など、固定費が確実に増えます。黒字でも赤字でも一定のコストがかかる点は覚悟が必要です。

決算、年末調整、法定書類、社会保険手続きなど、会社としての事務作業は確実に増えます。会計ソフトだけでは完結しない場面も多く、専門家への依存度は上がります。
お金の出し入れ、報酬の変更、契約の決定など、個人事業のように「思い立ったらすぐ変える」という機動的な動きはできなくなります。

5. 法人化のベストタイミング

事業拡大・販路拡大を狙うとき

法人格があるかどうかで、契約できる相手は変わります。「法人でないと取引できない」企業や案件は意外と多く、新しい販路を開きたいなら法人化は検討に値します。FLOWのお客様でも、信用力アップを目的に法人化した方が圧倒的多数です。

従業員を増やしていくとき

法人化に伴って加入する社会保険は、国民健康保険や国民年金より補償が手厚く、求職者から見ても魅力的です。事業が拡大して採用に動き出すタイミングは、法人化の検討時期でもあります。

節税を本格的に考えたいとき

目安は、所得が800万円前後に達した頃です。個人ではこの水準から税率が約23%に跳ね上がりますが、法人なら所得800万円以下の部分に軽減税率(15%)が適用されます。加えて、売上が1,000万円を超えると消費税の課税事業者になりますが、一定条件を満たせば法人化により最大2年間の消費税免除が受けられるケースもあります。

6. 法人化で見落としやすい注意点

想定したほどの節税効果が出ないことがある

節税目的で法人化しても、社会保険料の会社負担分が想定以上に重く、トータルで見るとそれほど得にならないケースがあります。従業員数や役員報酬の設計を、事前にシミュレーションしておくことが大切です。

稼いだお金を自由に使えなくなる

個人事業のように「自分の口座から自由に引き出す」ことはできません。法人の収益は個人と完全に区別され、役員報酬・賞与・退職金は決められたタイミングでしか変更できません。計画的なお金の流れを最初に設計しておく必要があります。

税務調査の対象になりやすい

法人は個人事業主より税務調査を受けやすいといわれます。経費の範囲も税金の種類も変わるため、事前の確認が重要です。とはいえ、専門家のサポートを受けてやるべきことをやっていれば、過度に心配する必要はありません。

FLOWからのアドバイス「法人化はシミュレーションで決まる」

「売上がいくらを超えたら法人化すべきか」。こうした一般論はありますが、絶対的な正解はありません。節税を優先するのか、社会的信用力を重視するのか、法人化する理由は人それぞれだからです。

大事なのは、自分のケースに当てはめた「手残り額の試算」と、「信用力・採用・資金調達の戦略」を重ね合わせて判断すること。FLOWでは、つくば・茨城のスタートアップに寄り添いながら、この判断を一緒に組み立てていきます。

FLOWができること

法人成りシミュレーション

現在の所得をベースに、法人化した場合の節税インパクトを概算します。「手残り額」を数字で示すことで、いま動くべきか・翌期まで待つべきかを客観的に判断できます。

スタートアップ会計顧問による設立後の並走

法人化すると、決算や記帳の難易度は格段に上がります。FLOWが記帳代行で実務を支えることで、社長は設立直後の最も忙しい時期に、事業の立ち上げと拡大に集中できます。

提携司法書士・社労士との連携

設立登記は提携司法書士、社会保険の新規適用手続きは提携社会保険労務士へスムーズに引き継ぎます。設立前後の複雑な手続きを、つくばエリアでワンストップでサポートします。

どのフェーズからでも、相談できます。

まずは現状を
整理するところから
一緒に始めましょう。

ご予約制で土日祝日もご対応しております。 お気軽にご相談ください。

スタートアップの
最初の1年を
まるごと支えるサービス

会計・税務だけでなく、会社設立から給与計算・融資・労務まで。つくば市の税理士事務所として、バックオフィス全体をワンストップでサポートします。

記帳代行込みで、日々の経理から決算申告まで”丸ごと”伴走します。マネーフォワード/freeeを活用し、いつでも数字が見える経営体制をつくります。

  • 記帳代行(会計ソフトへの入力代行)
  • 会計税務相談/月次決算
  • 決算/法人税申告

法人化の損得シミュレーションから、設立手続きの代行・各種届出まで。「法人にすべきか」という判断の段階からご相談いただけます。

  • 法人化の損得シミュレーション
  • 設立手続きの代行サポート
  • 設立後の各種届出
  • 金融機関の連携・紹介
  • 創業計画書作成サポート
  • 保険会社との連携
  • 事業計画書作成サポート
  • 計画書モニタリングサポート
  • 決算予測サポート
  • 給与計算導入サポート
  • 勤怠システム導入サポート
  • 給与計算代行
  • 社会保険加入手続き
  • 雇用契約書・就業規則作成
  • 人事労務アドバイス