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インサイドストーリー

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インサイドストーリーでは、弊社がお世話になっているクライアントやベンダー、スタッフなどの素顔に迫った情報を定期的にご紹介させていただいております。

単純に「油そば」が
好きだったのが始まり

油虎・肉の番人 代表 長谷川真也さん

油虎・肉の番人
茨城県つくば市筑穂1-1-13

2011年、茨城県つくば市に油そば専門店の「油虎」を開業。現在は「油虎」の他、ステーキ専門店「肉の番人」も経営している。両店ともコロナ禍においても、衛生管理の徹底やテイクアウトメニューの開発で、客足は途絶えていない。今回は、代表の長谷川さんに開業からこれまでの経緯、油そばにかける思いについてインタビューさせていただきました。

飲食店の道に進んだきっかけは?
佐藤
もともと食べ歩くのが好きだったことや、小料理屋をやっていた母の影響もあり、自然と飲食店をやる道に進みましたね。
長谷川
いろんな料理がある中で、どうして「油そば」に?
佐藤
単純に「油そば」が好きだったのが始まりですね。修業時代のラーメン店では、最初は「油そば」の取り扱いがなく、ラーメンとつけ麺がメインでした。のちに「油そば」の分野を出店することになり、その際にはプロデュースをさせていただきました。ただ、それとは別に自宅でも「油そば」の研究を重ねていきましたね。10年近く研究に費やしたと思います。
長谷川
長い年月を経てついに独立されたのですね。開発期間10年ということもあり、ある程度、勝負できる感覚もあったのでしょうか?また、独立されたのは何年ですか?
佐藤
2011年1月20日に今の「油虎」を開業しました。自信をもって臨んだオープンでしたが、直後に東日本大震災もあり1年目は本当にキツかったです。最初の1年目は大赤字でしたね。
長谷川
茨城は何かゆかりの地だったのでしょうか?
佐藤
地元も修行先も東京でした。修業時代の友人が茨城県でラーメン屋をやっていたのがきっかけで茨城に来ました。まだあまり茨城に根付いていなかった「油そば」の文化を広めたくて、つくばに出店することを決めました。
長谷川
なるほど。今では茨城でも「油そば」は当たり前のように皆さん周知していらっしゃいますよね。開業時の苦労は何かありましたか?
佐藤
開業当初、茨城では「油そば」が周知されておらず、「なんだ、この汁のないラーメンは」と怪訝な顔をされてしまうこともよくありました。東日本大震災も重なり、お客様の数は今の10分の1くらいでしたね。
長谷川
そんな中、2年目から少しずつお客様が増えていきました。何か戦略を練ったのでしょうか?
佐藤
メディアさんを使っての営業媒体などは特に利用しなかったので、一度来てくださったお客様のリピートと口コミで少しずつご来店くださるお客様が増えていきました。後は、1年目の苦しい時でも「油そば」1本でこだわり続けました。修業時代には、ラーメンもつけ麺も作っていたので、やろうとすればできましたが、とにかく「油そば」の文化を広めたくて。そこでブレずにいたのが、一番きつかったですね。
長谷川
「油そば」1本に絞ったことが功を奏したのですね。開業時に震災もあれば、普通なら他にも手を広げたくなるところです。
佐藤
目先の利益だけを考えていたら、ラーメンもつけ麺もやるという選択肢もあったと思います。でも、自分がおいしいと思うもの、納得のいくものだけを提供したかったんです。当時はとにかく信じ続けるしかなかったですね。また、昔は、「ラーメン屋の店員さんは態度が悪くても味さえ良ければ」という風潮もありましたが、そういった考えは好きではないです。私たちはサービスマンだと考えています。
長谷川
サービスマンだという姿勢は、今やどの業界でも大切ですよね。飲食店をやっていて、どういうときにやりがいや喜びを感じますか?また、どんなお客様が多いですか?
佐藤
お客様からの「おいしい」という言葉や笑顔、本当にそれにつきます。男性が多いですが、最近では女性お一人でもいらしてくださる方が少しずつ増えていますね。ありがたいです。
長谷川
コロナ禍で何か変えたことはありますか?
佐藤
感染対策・衛生管理はとにかく徹底しています。安心安全にお食事していただけるよう、エアコンも空気清浄ができるものに入れ替えました。また、時短営業の際には、店内では食べられない新しい味の「油そば」をテイクアウト商品としてリリースしました。皆さんコロナで大変な思いをされていらっしゃいますが、「せめて食事くらいは食べたいもの食べようよ」というお客様に支えていただいています。
長谷川
テイクアウトでしか食べられない特別感が味わえるわけですね。お客様に喜んでいただく秘訣は何でしょうか?
佐藤
仕込みをさぼらないことです。 長年営業していると時間や手間を省きたくなることもありますが、それを一切省かないことです。特に手間は裏切りませんね。また、たくさん売れば利益も上がりますが、おいしく準備できる数しか準備しないことにしています。そのため、営業時間終了前に売り切れになってしまうことも多いです。せっかく来ていただいたお客様に申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、量をこなした結果、味が落ちてしまったら意味がありません。継続することが一番大切だと思います。
長谷川
当たり前のことを継続する重要性を痛感させられます。「油虎」の隣にある「肉の番人」も経営されていらっしゃいます。「肉の番人」を始めたきっかけは何かあったのでしょうか?
佐藤
古くからの友人がステーキの修行をしていました。また、ステーキはちょっと特別な食事というイメージがありますが、友人と「もっと身近な存在にしよう」「特別なイメージを覆していこう」というところから意気投合し、始まりました。
長谷川
それで定食スタイルのステーキなのですね。
佐藤
そうですね。気取らない鉄板焼きスタイルでお盆にのせて提供させていただいております。お肉の質にこだわっていて、柔らかいお肉を選定しています。そのため、ご高齢の方から小さいなお子様まで3世代でいらっしゃっていただいています。
長谷川
これからの展望は?
佐藤
私は、皆さんが昔から好きな食べ物が大好きなんです。10年前から、そして10年後も好きであろう食事って身近にたくさんありますよね。「油そば」や「ステーキ」だけでなく、色々な形でお客様に喜んでいただける展開をしていけたら最高ですね。
長谷川
これから飲食店を始める方へのメッセージはありますか?
佐藤
手間を惜しまず、基本を継続することにつきますね。あとは、利益を取りすぎないことです。お客様が「おいしいと感じていただける感覚」と「価格」が見合わないと事業の継続は難しくなってしまいます。
長谷川
最後に経営者として会計事務所にぜひ、ご意見ください。
佐藤
仕込みや営業もあるので、自分で莫大な経理作業をこなしている時間などありません。サポートしてくださることで、事業に専念することができていますね。今後とも引き続きよろしくお願いいたします!
長谷川

編集後記
油虎さん・肉の番人さん、両店ともファンが本当に多いです。店内には、筑波大学のスポーツ部からプロに行ったアスリートからのサインがずらりと並んでいます。一度、食べるとやみつきになる味で、老若男女から愛されるお店です。また、代表の長谷川さんは食のエンターテイナーであり、サービス精神溢れる方です。ぜひ、一度、お店に足を運んでみてください。
(佐藤)

油虎・肉の番人
茨城県つくば市筑穂1-1-13