【タンス預金って税金かかるの?】
あけぼの会計の中村です。
今回は、「タンス預金」についてお話します。
日銀が、2021年3月17日に発表した資金循環統計によりますと、2020年12月末時点における家計の金融資産は、1948兆円と過去最高額となったそうです。コロナ禍での外出自粛などで死守が減り、現金・預金は1056兆円と前年同月比48%も増加したそうです。
特に、現金を自宅に保管するいわゆる「タンス預金」についても、100兆円を超えているそうです。
資産保全を目的に現金を保有している人が多いことが推察されます。
(タンス預金のメリット)
1 いつでも好きな時にお金が使える。
2 銀行の破綻などから資産を守ることが出来る。
3 相続発生時に口座が凍結されても困らないで済む。
4 国に個人の資産を把握されにくい。
5 家族に知られずに貯蓄が出来る。
(タンス預金のデメリット)
1 災害等で消失するリスクがある。
2 盗難にあうリスクがある。
3 紛失するリスクがある。
4 遺産相続トラブルの火種になる。
「タンス預金」は相続税の課税対象となり、存在を税務署に隠しても税務調査によってばれる可能性が高いのでやめたほうがいいでしょう。ばれた場合は、重加算税や延滞税などたがくの余分な税金を支払う必要があるかも知れません。
税務署は、銀行や証券会社等へ照会をかけ、残高証明や口座の入出金をチェックし金融資産の有無を調べます。
その際、被相続人の口座はもちろん、家族の口座もチェックされます。過去何年も遡って出金記録を確認し、使用目的等の説明を受けて、疑いを持つということになれば、実地調査等での解明できない・説明できない出金については「タンス預金」をしているのではないかと疑いを持たれる可能性は大であると思われます。
これらは、相続税だけではなく、個人事業や法人税の実地調査の際にも、現金の有無の確認を見るきっかけになる税務署の職員が見る一つの事柄ではあります。
現金の所在は、理由を明確にし、説明できる状態での保管が大事!!
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