◇事業計画ってなに?
ここでは将来の収支予測のことをいいます。
将来の収入と支出の予測を立てて、数か月後や数年後の利益やキャッシュの動きを予測することをいいます。
◇将来のことなんてわからないよね?
将来のことは誰にもわかりません。
しかし、予測=目標である計画を作成することはとても大切です。
みなさんも受験勉強の時は勉強計画を立てましたよね?
でも、勉強計画って作っても、友達と遊んだりゲームをやってしまったりしてさぼっちゃうんですよねー。
罪悪感に苛まれ、勉強計画を見ると「やばいじゃん」と焦る。
これは、受験を経験したことがある人には「あるある」なんじゃないかと思います。
でも、これって自分が描いていた理想とのギャップを感じて焦ることができてるんですよね。
計画がなかったら、そんな危機感もなかったりします。
ビジネスでも全く同じです。
危機感もなく悠長に仕事なんかできません。
目標=予測をたてて、これを従業員や家族や友人、ステークホルダーに公表するんです。
どんどん自分にプレッシャーをかけていきましょう。
◇事業計画のメリット
①会社の方向性を示す
従業員に会社の方向性を示すことができます。
また、具体的な数字を公開することで社長自身のダラダラ経営の防止になります。
事業計画の作成に従業員を参加させることで帰属意識を高める効果があるともいわれています。
②計画と実績のモニタリングができる
計画通りに進んでいるのか実績とモニタリングすることができます。
受験勉強でも同じミスは繰り返してはいけません。事業でも一度犯したミスを繰り返さないよう、思い通りに進まなかった部分は分析&修正することで次のステップに活かすことができます。
③設備投資や採用に活かすことができる
将来の計画を立てると1年後の手残りキャッシュを数字として確認することができます。
1年後にキャッシュが数字としていくら残っているかわかりもしないのに、大胆な設備投資はしていませんか?人を採用することが数字にどれだけ影響するのか検討はしていますか?中小企業の多くは過去の経験則や勘で意思決定をしている社長がたくさんいます。経験を重ねれば重ねるほど、この傾向は顕著です。
しかし、現代は情報のアップデートの嵐です。インターネットからスマホ、ICTなどの出現によって、情報が書き換わる回転数は5年前と比較しても桁違いであることは言わずもがなです。
確かな数字とロジックで経営をしましょう。
④融資のプラスになる
初めてお付き合いする銀行からお金を借りるときには原則として事業計画の提出が求められます。
数字、つまりはお金と向き合うことができる社長の方が、お金を貸す側としても当然心象は良くなります。
⑤納税資金の確保に役立つ
事業計画を立てることで、決算申告時の予測納税額も把握することができます。
「やったー、黒字達成できたぞー!え?!法人税と消費税で500万円?!節税でお金使っちゃったよ!どうしよう!?」
せっかく黒字なのにもう最悪です。
予測納税額から逆算し、毎月、少しづつお金を残さなければなりません。
また、設備投資や人員計画も、税金を払った手残りキャッシュから逆算して検討する必要があります。
◇事業計画作成のポイント
①3パターン作る
「松・竹・梅」でよいと思います。
「松」は何があっても達成できる又は達成しなければならない計画。
「竹」はベター案です。頑張ればイケる計画。
「梅」はベスト案です。理想中の理想。
ただし、あまりに現実からかけ離れた目標はやめましょう。
勉強計画もそうでした。計画作成時は気合が入っているので、「こんな勉強できる?!」的な計画を立てがちです。これはやめましょう。
事業計画は会社のものです。
社員が「こんなアゲアゲの目標は無理だろ!正気か!?」
こんな目標だと、誰もついていけなくなります。夢見がちな社長というレッテルさえ張られてしまうかもしれません。
頑張って手を伸ばせば届きそうな計画にしましょう。
②まずは「経費」の計画から立てましょう。
計画の内訳は大きく分けて「売上」と「経費」に分類されます。
「経費」はある程度、自分の意志で固めることができます。
ある程度、経費が埋まったら、その経費を確保できるだけの売上計画を策定し、そこからは「売上」⇔「経費」で調整を重ねていきます。
ゼロベースから作成だと、気持ちが折れてしまいがちなので、埋められやすい数字から作っていきましょう。
◇最後に
今回は事業計画作成の概要を説明させていただきました。
エクセルでも手書きでもなんでもOKです。
まずは短期(1年)の計画作成からチャレンジしてみましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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