税理士法人FLOW会計事務所です。

本日は令和6年税制改正大綱にある所得税の定額減税についてお伝えしていきたいと思います(住民税についても定額減税がありますが、そちらは今回割愛します。)。

所得税の定額減税の額は、令和6年分の所得税について、合計所得金額1,805万円(給与所得のみの場合、給与収入2,000万円)以下の納税者とその同一生計配偶者及び扶養親族1人につき3万円となります。

所得税の控除方法としては、「令和6年6月1日以後最初に支払を受ける給与等(賞与を含む)に係る源泉徴収税額から控除する」こととされています。そのため、給与の支払いが末日締め翌月20日払いの法人においては、6月20日に支払われる給与すなわち5月分の給与に係る源泉徴収税額から控除することとなります。

では、実際にどのように控除されるのか見ていきましょう。

以下の2つのケースに分けてみていきたいと思います。

<ケース1>単身者の場合 → 定額減税額は3万円(3万円×1人)となります。

令和6年

定額減税前の
源泉徴収税額

定額減税後の
源泉徴収税額

控除後の定額
減税の残額

6月

8,000円

0円

22,000円

7月

8,000円

0円

14,000円

8月

8,000円

0円

6,000円

9月

8,000円

2,000円

0円

10月

8,000円

8,000円

0円

11月

8,000円

8,000円

0円

12月

8,000円

8,000円

0円

 

9月に支払われる給与までの間に定額減税額3万円を控除しきれています。

 <ケース2>給与所得者及び配偶者並びに子供が三人の場合

→ 定額減税額は15万円(3万円×5人)となります。

令和6年

定額減税前の
源泉徴収税額

定額減税後の
源泉徴収税額

控除後の定額
減税の残額

6月

15,000円

0円

135,000円

7月

15,000円

0円

120,000円

8月

15,000円

0円

105,000円

9月

15,000円

0円

90,000円

10月

15,000円

0円

75,000円

11月

15,000円

0円

60,000円

12月

15,000円

0円

45,000円

 

12月までに支払われる給与に係る源泉所得税額から控除しきれなかった45,000円分は令和6年分の年末調整において精算され、令和7年分の所得税に繰り越されることはありません。

 

所得税が減額されることはいいですが、給与計算担当者は、給料を受け取る人の家族構成によって定額減税の額が変わってくるので、一人一人確認する必要がでてきます。ただし、そちらの確認ができれば定額控除額は給与計算ソフトなどが対応してくれると思われます。私もお客様の給与計算担当者と打ち合わせをしなければと思っています。

 

以上、簡単ではありますが、令和6年6月から始まる所得税の定額減税についてでした。

少しでも参考になれば幸いです!!

 

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