
税理士法人FLOW会計事務所の岩瀬です。令和7年分の確定申告はまだ先ですが、2025年は給与所得控除や基礎控除の改正がある年になります! 今回は、確定申告などをせずに無申告状態が続いた場合に、どのような【罪と罰】が課せられるのか、そしてなぜ無申告でいるとバレてしまうのかを解説します(^^)
「うっかり確定申告を忘れてしまった…」「まさか自分はバレないだろう…」
税金のことって、ついつい後回しにされてしまう方もいらっしゃると思います。
特に、「ちょっとだけの利益だから大丈夫だろう」「どうせ誰も知らないだろう」と考えて、無申告のままでいる方もいらっしゃるでしょう。。。しかし、その「うっかり」や「大丈夫だろう」という安易な考えが、後々大きな代償を払うことになりかねません。
<なぜ無申告は「バレる」のか?税務署の驚くべき情報網>
「少額だからバレない」というのは、残念ながら幻想です。税務署は、皆さんが思っている以上に、納税に関するさまざまな情報を把握しています!
~ 支払調書の存在 ~
あなたが何らかの報酬を受け取った場合、その報酬を支払った企業や個人は、税務署に対して「誰に、いつ、いくら支払ったか」を記載した「支払調書」を提出する義務があります!
例えば、原稿料、講演料、フリーランスの業務委託料などがこれに該当します。税務署は、この支払調書とあなたの申告内容を照合することで、あなたの収入を把握しています。あなたが申告していなくても、税務署は「この人は収入があるはずなのに、申告がないな」と気づきます!
~ 反面調査 ~
例えば、あなたの取引先が税務調査を受けた際に、その取引記録からあなたの存在や取引内容が明らかになるケースです。例えば、あなたが個人事業主としてA社と取引をしていたとします。A社が税務調査を受けた際、A社の帳簿からあなたへの支払いが見つかり、「この個人事業主は申告しているのか?」と税務署があなたの状況を調べる、という流れです。芋づる式に無申告が発覚する典型的なパターンです!
~ 密告情報 ~
意外に思われるかもしれませんが、国税庁のウェブサイトには、納税に関する情報提供窓口が設置されています。ここには、匿名で「〇〇さんが副業で稼いでいるのに申告していないようだ」「隣の店の売り上げが不自然に少ない」といった情報が寄せられています(苦笑)【マルサカードくらいやがれ(激怒)】【●●に刺された】という言葉を聞いたことある人もいますか?これがきっかけで調査が始まるケースも実際にあります。
~ 各種データとの突合 ~
インターネット上の情報(ECサイトでの売上、SNSでの活動、不動産情報など)や、銀行口座の入出金履歴など、さまざまなデータと照合することで、無申告の疑いがある納税者を特定します。税務署は決してすぐに動かず、数年分のデータを蓄積してから、まとめて調査に入ることも珍しくありません。
このように、税務署には非常に多くの情報が集まっており、無申告はほぼ確実にバレると思って間違いないでしょう。
<バレたらどうなる?無申告で課される「重いペナルティ」>
もし無申告が税務署にバレてしまうと、本来納めるべき税金に加えて、さらに「附帯税」というペナルティとしての税金が課せられます。この附帯税は、想像以上に重いものです。
~ 延滞税 ~
これは、税金を期限までに納めなかったことに対する「遅延利息」のようなものです。納付期限の翌日から、実際に納付した日までの日数に応じて課されます。
~ 加算税 ~
こちらは、納税義務を怠ったことに対する「罰金」です。無申告の場合に課されるのは、主に以下の2種類です。
- 無申告加算税:確定申告の期限までに申告書を提出しなかった場合に課されます。税務調査の連絡を受ける前に自主的に申告すれば、税率は軽減されますが、税務署からの指摘を受けてから申告する場合には、税率が上がります。
- 重加算税:最も重いペナルティがこの重加算税です。これは、単なる申告忘れではなく、意図的に収入を隠したり、架空の経費を計上したりするなど、悪質な方法で税金を逃れようとしたと判断された場合に課されます。「仮装隠蔽」、つまり事実を偽って隠そうとした行為があったとみなされると適用されます。
<確定申告をしないことで生じる「社会的リスク」>
金銭的なペナルティだけでなく、無申告がバレることは、あなたの社会的信用にも大きな影響を与えます。
~ 税務署の「ブラックリスト」入り ~
一度重加算税を課されたり、悪質な無申告と認定されたりすると、あなたは税務署の「要注意人物」としてマークされることになります。その結果、今後も頻繁に税務調査の対象となったり、融資や許認可の審査に影響が出たりする可能性があります。
~ 滞納処分【赤紙】 ~
もし、追徴された税金や附帯税を支払わずに滞納を続ければ、最悪の場合、あなたの預貯金や不動産、給与などが差し押さえられることになります。これは、国が強制的にあなたの財産を差し押さえ、税金に充てる最終手段です。
~ 刑事罰のリスク ~
非常に悪質な脱税と判断された場合は、「脱税」として刑事罰の対象となる可能性もゼロではありません。逮捕や起訴、懲役刑や罰金刑が科せられることもあり、そうなればあなたのキャリアや人生に深刻な影響を与えます。著名人が脱税で逮捕され、社会的信用を失うニュースを耳にしたことがあるのではないでしょうか。
<「しまった!」と思ったら、すぐに相談を>
税金に関する知識は複雑で、一人で抱え込んでしまうと、解決がより困難になることも少なくありません。
もし、「確定申告をしていない」「どうしたらいいかわからない」と不安に感じているのであれば、できるだけ早く税理士などの専門家へ相談することをおすすめします!
自主的に期限後申告をすることで、無申告加算税の税率が軽減されたり、事情によっては分割納付などの相談に乗ってもらえたりする可能性もあります。督促状が届いてからでは選択肢が狭まってしまいます。
「税金が難しい」「どこに相談すればいいか分からない」 そうお考えなら、ぜひ私ども税理士事務所にご相談ください。あなたの状況を丁寧にヒアリングし、適切な申告方法や今後の対策についてアドバイスさせていただきます!
正しい知識を持って、適切に納税すること。 これが、無用なトラブルを避け、安心して事業や生活を送るための最も重要な「節税」対策なのです!!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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