【会社の財政状態はどうなっている?~貸借対照表の見方~】

こんにちは。あけぼの会計の会田です。

この度弊社に新人が2名入社することになりました。

2名とも未経験ですが、非常に明るく真面目なため今後の成長に期待しています。

指導にあたって基本に立ち返る機会もあり、今回は基本の1つとなる貸借対照表の見方についてお話させていただきたいと思います。

◆貸借対照表は会社の体力を表す

貸借対照表は、会社の一時点における体力(財政状態)を表すものです。

財政状態とは、会社が行った経営の結果、資産がいくらあるか、もしくは負債がいくら残っているのかなどといった状態のことを意味します。

資産とはプラスの財産、負債とはマイナスの財産のことを指し、この資産と負債の差額を純資産といいます。

◆運用欄と調達欄

調達欄は負債と純資産に分かれ、借入金など将来弁済しなければならない方法で調達したものが負債に、会社の元手である資本金と過去の利益累積額(稼いだお金)が純資産に表示されています。

一方、運用欄とは資産を指します。資本金や借入などで調達したキャッシュを、現金として残してあるのか、はたまた車両や機械といったモノにしているのかが表示されます。

また、会計システムの表示方法にも依りますが、貸借対照表では資産は左側に、負債・純資産は右側に表示されます。

資産や負債は、更に流動・固定といった分類がされ、項目ごとに表示順が決まっていて、現金化が早いものが上に、遅いものが下に表示されます。

そのため、貸借対照表をみると、何にどれくらい投資をしているか、キャッシュショートの可能性など様々な情報を得られることになります。

◆キャッシュの体質も見えてくる

資産に計上される現金と売掛金は、現金化するスピードが早い流動資産に表示されています。現金であればすぐに使うことができますが、売掛金は通常1ヶ月以上待たないと現金化されません。

負債に計上された買掛金や未払金は、1ヶ月以内に支払うことが多く、仮に売掛金が100、買掛金・未払金が50となった場合、差額50は借入金50で補填する必要があります。

この状態のまま財務状況が2倍・3倍となった場合、比例して借入金も多くなり、キャッシュの巡りがあまり良くない会社、万が一借入が止まった場合はキャッシュショートの恐れがある会社と見られてしまうことがあります。

業種ごとに財務状況の特徴がありますので、上記が必ずしも悪い状況ではありません。他社と比べての判断となりますので、この点はご注意ください。

簡単なご紹介となりましたが、以上が貸借対照表の見方です。その他、融資の際の評価される点の1つである流動比率など、様々な情報が得られる大切な資料になりますので、お手元のものを今一度ご覧いただければと思います。

 

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