【ローン控除が改悪するってほんと?!】
2020年12月2日付けの情報にはなりますが、住宅ローン控除が改正されることになりそうです!
まずは、現行の住宅ローン控除をシンプルに解説します!
【現行のローン控除】
所得税・住民税から下記の金額を減額することができます。
〈12月末時点での住宅取得資金に関わる借入残高×1%(上限40万円)〉
(例)12月末の借入残高5000万円の場合
5000万円×1%=50万円→上限40万円を超えているため、40万円までなら減税可能
今、住宅ローンはめちゃくちゃ低金利です。
金利0.5%程度でローンを組んでいる方も多数いるかと思います。
ローン控除の1%よりも金利の方が安いんですよね。
この場合、どんな現象が起きるのか??
(例)12月末の借入残高5000万円、35年返済、金利0.5%の場合
◇所得税の減税効果
住宅ローン控除は上記と同じく40万円になります。
◇ローンに関する年間支払利息
ざっくり計算になりますが、おおよそ25万円程度になります。
◇結論
もうおわかりでしょうか?
25万円の利息を払っても40万円税金を安くすることができるので、差し引き15万円お得になるんです!
ローン控除の適用を受けられる期間は10年又は最長で13年になります。
その期間中はローンを組んだ方がお得になるんですね。
そのため、ローン控除の適用が終わるタイミングで繰り上げ返済するのが、節税対策としてはベターと考えられていました!
しかし、2021年以降に住宅取得する場合には、この対策が使えなくなりそうなんです!
【改正案のローン控除】
ローン控除によって減税できる金額の限度が、金利相当額になることになりそうです。
先ほどの例を参考にシンプルに解説します。
(例)12月末の借入残高5000万円、35年返済、金利0.5%の場合
◇ローン控除の算定方法
①5000万円×1%=50万円
②年間支払利息25万円
③①>② ローン控除25万円
現行制度では40万円控除できていたのに、25万円しか控除できなくなります。
もちろん、ローン組んだ方がお得!なんてのも無いです。
完全に改悪ですね。
今回の改正については、所得要件の見直しも入る可能性があります。
現行ローン控除では、所得税の合計所得金額が3000万円以下でないと本制度を利用することはできませんでした。
今回の改正では、この3000万円をさらに引き下げることも検討しているそうです。
合計所得金額が3000万円を超える方もなかなかいないと思うので、多少下がっても大勢に影響はないかと思いますが、これも改悪には間違いありません。
改悪をフォローするために、ローン控除の期間の延長を検討しているそうですが、それだけだとパンチ弱いですね。
続報があり次第、共有させていただきます!